重複障害者施設や家族の実態とは?重複障害者の特徴は?
2016/09/28

相模原市で障害者に狙いを定めた恐ろしい事件が発生しました。
犯人である植松聖容疑者は重複障害者ばかりを狙ったと思われます。
あまり聞きなれない重複障害者とはどういう人の事を言うのでしょうか?
今回は重複障害者の特徴や重複障害者施設や家族の実態について詳しく調べてみました。
重複障害とは?
「肢体不自由と知的障害」「内部障害と知的障害」など、2つ以上の障害を併せ持っていることを指します。
重度・重複障害の特徴は?
重度・重複障害者といっても、人それぞれ同じ病気でも個人差があります。
一般的に、重度・重複障害の特徴は5つに分類されます。
1、生理調節機能
呼吸機能 呼吸のリズムが保てず、呼吸数が増減したり、睡眠時に一時的に呼吸が停止したりするなど、生命の危険な状態に陥りと言われている。
体温調節機能 体温調節中枢の発達が未熟で、発汗機能が十分に働かないことから、外気温・湿度の影響を受けやすく発熱しやすい。
睡眠、覚醒機能 呼吸障害やてんかん発作などにより、昼間の睡眠、夜の覚醒など昼夜が逆転したり、寝つきが悪いなどの睡眠障害を伴いやすい方が多い。
2、身体発育について
低身長、低体重が多くみられ、身体はきわめて虚弱である。これは先天的な異常のほか、未熟児や栄養摂取の不足などによる。また、骨は細く骨折しやすい。骨折は身体諸機能の低下をきたす。
3、運動機能について
脳性まひを基礎疾患にもつ者が多く、骨格筋の過緊張、低緊張や不随意運動がみられ、姿勢、運動の発達が未熟である。加齢とともに異常な姿勢や運動は固定化し、側弯拘縮を併せもつ物が多い。
4、コミュニケーション機能について
言語の理解や発語、身振り・手振りなどで自分の意思欲求を表すことが難しく、まわりの人とのコミュニケーションをとりにくい。また、聴覚障害や睡眠障害、行動障害を併せもつと、さらにコミュニケーションを図りにくくなる。
5、行動障害について
重度の発達障害に起因する多動、排徊、異食、反芻、嘔吐、自傷、共同行動などの自己刺激行動といった異常習慣、周期的な気分変動やこだわり、ひきこもりなどもみられる。強度の行動障害は自らの健康を保持したり、家庭・社会生活を送る上で大きな妨げになりやすい。
発達障害、自閉症、学習障害、多動性障害、情緒障害などを有する場合も重複障害とされる事もあります。
重複障害者施設や家族の実態は?
今回の事件で植松聖容疑者は、
「障害者なんて、生きる意味なくないですか」
「生まれてから死ぬまで回りを不幸にする重複障害者は果たして人間なのでしょうか?」
などと話しており、重複障害者に対して異様な程、固執していたと思われます。
植松聖容疑者が働いていたのは津久井やまゆり園は県立の障害者施設です。
基本的なサービスは生活介護・短期入所・施設入所支援・自立訓練です。
160人程入居していたと思われます。
障害を持ってる人や介護を要する人を相手に働くというのはそれなりの志がないと厳しいというのが現状です。
現在、介護や障害者施設は給料が安く働く人が足りないという状態です。
困難な障害者を相手にし、安月給で、人数不足で働くため、ストレスや過労がたまり、事件を起こす事が増えてきています。
※もちろんほとんどの方が真面目に働いていています。事件を起こすのはごく一部です。
血の繋がっている家族でさえも、介護が辛く事件に繋がる事が増えてきているのです。
今回の事件は絶対に起こしてはいけない事件ですが、色々考えさせられる部分もあると思います。
植松聖容疑者がこの施設で働き、どう気持ちが変化していったのか?
施設に預けると言っても、ほったらかしにしてる家族もいるでしょうし、重度の障害を持つ障害者に対して、目をそむけたくなる現実もあったのでしょう。
障害者・介護の現場は、想像以上に過酷なのだと思います。
老人や障害者を介護してる家族は、内心いなくなってくれって思ってたりする人もいるのも現実です。
かといってこのような事件は絶対に許されません。
まとめ
今回の事件は悲しい結果になってしまいましたが、
なぜそういう経緯に至ったのか?
そして、今後どのように対応していくべきか?
考えていかなければまた、このような悲しい事件が起こるのではないでしょうか?
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